海外駐在として働くメリット・デメリット(デメリット編)
海外駐在に憧れている人はいませんか?
海外駐在に行くと、良くも悪くも人生にとって大きな大きな影響があります。
前回の記事では、海外へ駐在員として働くメリット・デメリットについて、ポジティブな面を紹介させて頂きました。
今回の記事では前回とは対照的に、海外へ駐在することのデメリットについて紹介させて頂きます。
1. ライフプランに多大な影響がある
海外へ駐在することは、自分の人生プランにとても大きな影響があります。
大抵の場合は少なくとも数年間は特定の国に住むこととなり、その間に起こる様々な人生のリスクと向き合わねくてはなりません。
リスクは必ずしもデメリットとは言えない事ですが、人生への影響は一番重要な考慮すべき点となるので、挙げました。
自分の家庭における心配事
例えば自分が男性で奥さんと子供がいる場合、駐在するに当たって家族は帯同するのかは大きな問題となります。
駐在先は安全な国なのか?ということは家族を帯同するのに最も重要なポイントとなります。
また帯同する場合に、現地で子供をちゃんとした学校に入れられるのかについても考慮しなければなりません。
一方、単身赴任をする場合は子供の一番かわいい時期に一緒に入れなくて良いのか?など、別の問題が出てきます。
日本に残った奥さん一人でお子さんを育てるのも、かなり大変なことでしょう。
自分の家庭のことだけをざっと考えても、これだけ多くの心配事が出てきます。
自分の家庭以外にも考慮することは沢山ある
自分の家庭のこと以外にも、例えば親が高齢だった場合に、親から遠く離れて暮らすのも考えものです。
海外にいては、自分の親に万が一の事があった場合、すぐに会いに行くことは出来ません。
また親のこと以外にも、日本の持ち家をどうするか、車をどうするか、飼っているペットを誰に預けるか、などかなり多くのことを考慮しなければなりません。
駐在に行くのは30代以降のベテランが多いと思いますので、社会的に多くの責任と影響を持っており、その分心配事も多くなってしまうのです。
逆に結婚をしていない20代の若者であれば、親など家族の心配が少ないと思うので、その分自由に動けると思います。
しかし若者のでも数年を海外で過ごし帰国した頃には、同級生が結婚していたり、仕事ではベテランの枠になったりと、周りの環境は大きく変化している事でしょう。
いずれにせよ、海外で過ごす数年間は良くも悪くも人生にとって大きな影響があるので、十分に考慮する必要があります。
このように、人生への様々な影響を一番最初に挙げさせて頂きましたが、デメリットというよりは「リスク」の方が表現は正しいかも知れませんね。
2. 自分の仕事以外に余計な仕事が多い
漏れた仕事を拾い続ける駐在員
一般的に、海外への駐在員は仕事の量がとても多いです。
その理由は、駐在員は「何でも屋」になってしまう傾向にあるからです。
現地の社員で対応仕切れないような仕事は、基本的には駐在員が拾っていかなければなりません。
海外では、残業をせずに定時になると仕事が終わっていなくても切り上げてしまうような文化を持つ国が多いです。
海外支店で働いている現地採用の社員は、仕事は終わっていなくても家族などプライベートを優先してさっさと帰る事が多いと思います。
すばらしいですね!
本当は駐在員を含め、皆そのような働き方で良いと思うのですが。。
しかし現実はそうも行きません。
駐在員はその拠点での業務に責任を持つことで多額の援助を受けているので、終わらなかった仕事は駐在員が対応するケースが多いです。
増える雑務
また、日本からの出張者の対応や日本企業の商工会への参加など、日本ではする必要のなかったあらゆる雑務が増えます。
前回の『メリット編』の方では、ゴルフや商工会への参加によって人脈を増やせることを「良いこと」としました。
しかしそのような会への参加は、ただでさえ忙しいのに仕事がさらに増えてしまうので、捉え方によっては大変なデメリットになりますね。
このように駐在員は自分の仕事に加え、現地の社員から漏れた仕事やその他の雑務など、あらゆる仕事を行わなければなりません。
直接的に自分の成長に関わる仕事で忙しければ話は別ですが、駐在員は雑務的な仕事も多いので、これはデメリットになると思います。
3. 精神的にかなりのプレッシャーがある
期待されている立場
駐在員は、本社から多大な支援を受けて送り込まれているので、本社からは支払ったコストに見合う分のリターンを期待されます。
ここで言うリターンとは、売り上げや、売り上げに繋がるような仕組み作りだったりしますが、いずれも求められるレベルは高いです。
よって、駐在員はかなりのプレッシャーを受けるのを覚悟しなければなりません。
駐在として送り込まれた先で見合ったリターンが期待できないようであれば、本社に戻されてしまうこともあります。
過度なプレッシャーを受けることも
駐在員は海外でのびのび仕事をすると言うよりは、常に何かに縛られているような感覚になるかも知れません。
私がインドへ駐在していた際も、駐在で来ている人は現地での上司への報告に加え、日本側にも報告の責任があったりと、間に挟まれているような人が多かったです。
駐在員の肩には大きな責任がのしかかり、その期待を裏切らないためにもより多くの仕事をこなす悪循環となり、心身共にダメージを受けてしまうこともあります。
様々なリスクを追う決意で駐在に来たのに、現地のプレッシャーに耐えきれずに体調を崩して早々に帰国するなど、悲惨な結果となってしまうこともあるでしょう。
駐在員はストレスへの耐久性はかなり重要なので、自分がその環境に適しているかはしっかりと考える必要があります。
おわりに
今回の記事では、海外への駐在員として仕事をすることのデメリットについて、書きました。
確かにグローバルをベースに仕事をしたい人にとって、駐在員は憧れの生活なのかも知れません。
しかし、実際には過度なプレッシャーの中で多くの仕事をこなす必要があり、同時に人生の影響についても考えなくてはなりません。
海外駐在は勢いだけで決めるのではなく、様々なメリット・デメリットを考慮して、判断を間違えないようにしましょう。
このブログでは、私の留学・海外ビジネス・プライベートでの経験を元に、皆様の為になるグローバルに関する有益な情報を発信させて頂きます。
今回はこの辺りで。
それではまた!